☆ SEPTA R6線乗車日記
2001年5月31日昼、時間があったので平日10往復しかしないR6線
CENTER〜CYNWYDを乗車した。10往復なんてどこでもあるのではと思われるが、これが
朝と夕方のみで昼はたったの1往復しか運行されていない。そういうところは地方の
人口の少ないところではと思われるかもしれないが、これが街から5マイルしか離れていない。
5マイルといえば8qです。新宿から阿佐ヶ谷くらいでしょうか?そういう超ローカル線が
PHILADELPHIAに存在するのです。他の路線は最低でも1時間一本は運行されています。
なぜそうなったか、どんな線なのか終点のCYNWYDに行ってみました。
- @ 概 要
- SEPTAのR6線はSchuylkill Riverを挟んでU字に
描いている線です(クリックすると概略図が出ます)。SEPTAの本を読んでみると、この線は
2つの私鉄を統合してしまった結果、形成されてしまった線のようです。つまり川の北側も
今回調査した線区も同じようにReadingという街を目指していました。つまり、お互いライバル
会社でありました。途中、この2つは統合されて、さらにその会社が倒産してしまったため、
SEPTAが完全買い取った形になりました。といっても半ば途中からSEPTAが運営管理していたようですが。
今回の調査のCYNWYDから北はSchuylkill Riverを渡っていましたが、その橋が経年劣化のため
使用中止し廃止してしまったと言うことです。しかし、たまに見るとSEPTAの作業員が
橋の調査をしております。なぜかよくわかりませんが、この橋は歴史のある橋ですでに100年近く
立っているようです。何せ、アメリカの鉄道の歴史は日本で言う黒船が来る前から始まっています。
レベルが違います。100年くらいは普通のようです。橋の向こうの線路跡はサイクリングロードに変わっているようです。
これは日本と同じ様なことをしています。
- A では出発
- 昼の12時21分発列車番号9693をSUBURBAN STATIONから乗車。この列車はTEMPLE UNIVERSITY始発の
列車です。電車2両。しかし客が乗っているのは1両でしかもその半分で済んでいる。SEPTAは5列の
シートです。座席だけで100人は座れるところ、乗客はたったの15人。寂しすぎる。なぜ、本数が
少ないかわかってきた。進行方向右側の窓側の座席に座る。30TH STREET STATIONに向かってゆっくり
走る。ここは最高速度20mphに抑えられているためである。30TH STREETでは5人だけ乗車。定刻
12時25分、列車は発車した。
- B WYNNEFIELDに向かって。
- 30TH STREETを出てすぐに、右に大きくカーブを取る。右にAMTRAKの車庫、左にSEPTAの車庫を
見ながらゆっくりと前進する。PHILADELPHIA ZOO信号所でR7線と分かれる。進路を西にとって、
のんびりと進む。線路の北側に複線の跡がある。これはかつてPennsylvania鉄道がWashington D.C.から
来た列車を直接合流させるための線路でした。さらに進むとかつてはその線が合流して、CYNWYDを通ってREADINGに
行っていたわけだ。R6線のこの区間は言うなれば、かつてのReadingへ行く本線であるということだ。40TH STREET
あたり(かつてはここに駅があったが)で左にポイントを折れ、次第に高度を上げていく。R5線/AMTRAKの線をまたぐわけだ。この鉄橋が
又錆錆で使えるのかなというくらいの代物。やはりその間は非常にゆっくり走る。R5線と分かれて
すぐに単線になった。左側にかつての複線跡がきっちり残っている。アメリカの廃線は後かたづけは
基本的にはしない。荒れるがままにしておくらしい。従って、枕木は腐っていき、自然に戻っているものも
ある。木々に囲まれながら程なく進むと、WHNNEFIELDに到着。ここで半数が下りてしまった。
- C BALAに向かって
- 列車はまるで地方のローカル線のようにゆっくり走る。線路状態が悪いのか?周りは
結構いい住宅が広がってきた。CENTER CITYの北部に向かって同じ距離いっても治安が悪いのに
ここは少し雰囲気が違う。1キロほど走って、BALAに到着。ここで自分を含めて4人残して
下りてしまった。1両で十分じゃん。
- D 終点CYNWYDに向かって
- あっという間に着いてしまった。片道20分のローカル線の旅でした。BALAからCYNWYDは約700m
の距離。では、CYNWYDの写真集を。
←写真1 CYNWYD駅
こういう洒落た駅舎が残っているのです。止まっている列車は乗ってきた電車です。しかし、この
駅は資材倉庫と化しているようです。待合室だけが常に空いているような状態でした。
見てわかるように山小屋風です。このような駅舎が所々残っており、保存するものもあるようですが、
歴史的に価値がなければ順次取り壊しされているようです。駅の周りは駐車場でしたが、他の駅のように
お金を取っていないようです。この撮っている位置の後ろはまるで軽井沢のような住宅地が
広がっています。
←写真2 埋もれるレール
かつては本線であり、当然複線で走っておりました。このように風雨のさらされ、土砂に埋まり、雑草が
生えてきて、過去帳に葬られるわけです。当然ホームを荒れ放題。なんの補修もしていません。
この駅は道路の陸橋の下に設けられています。アメリカではこのようなところではペイントまみれに
なるのがオチなのですが、ここは珍しくペイントがありません。治安がだいぶましなのでしょう。
←写真3 かつてはREADINGまで
これは駅から北方面を見たところです。いや歩いてみたいのでしたが、線路がまだ光沢が帯びており、時たま引き込みだけは
しているようです。光沢があるとどうも歩きにくいです。しかしよく見ると、草が覆い茂っております。行ってみれば良かった。
少し後悔しております。廃止線歩きは初冬がいいようです。しかしむなしさを感じます。左側の白い看板は"END AUTO BLOCK"と
かかれており、多分車止め有りという意味だと思います。それが余計にむなしさを増幅させます。
←写真4 陸橋から望む
さらに高いところから覗いてみました。やっぱり草が覆い茂っています。これ以上語ることはないです。しかしこの後ろは道路で
車が結構行き交っていて寂しさはありません。
←写真5 おまけです
サービスカットです。しかし、列車がこれ以外に来ないという確証があるからこのような写真が撮れるわけです。ちなみにこの電車が
"Silverliner-V"というらしくて、SEPTAが作ったのではなく、倒産した"READING COMPANY"が作った電車です。20年以上も
走っているわけで、最近中身を改装しているものが走っています。前面に向かって右側に"READING COMPANY"のマークをつけていたらしいの
ですが、当然今は取り払われています。
- E では帰りましょう
- 帰りの列車は折り返しNORRISTOWN行きとなり、R6線直通となる。列車番号0638。
線路よく見ると継ぎ目と継ぎ目が極端に短く、又継ぎ目の位置が左右同位置ではない。
アメリカでは特にそうです。帰りの列車が若干スピードを出しすぎたため、左右に揺れるわ揺れるわで
大丈夫かこの線という感じでした。R5線と合流する際は、行きとは逆に下にくぐって、合流する。
30TH STREETの手前で若干待たされたが、これも予定通りで定刻に30TH STREETに到着した。
- F 最後に
- 概して、まず現状を考えると距離が短すぎる事がダイヤ本数を少なくしています。また、周りは自社のバスも走っている
ので、当然そっちの方が安いから客もそっちへ流れる。黙って廃止してもわからないのではと思う。又、走っているところが
閑静な住宅街であるため、車を利用する人が主である。万が一、橋を改装して復活させても客は増えないだろう。CYNWYD以北は
極端に家の数が減るし、自然が多い。メリットが見いだせない。SEPTAも半ばR6線自身に再び接続するくらいなら
切った方がましと思ったのでは?橋の劣化は表向きの理由かもしれない。同じ所を2つ合っても仕方ないし、まして自分自身に
接続する奇妙な形態をとっていたら当然の判断だと思う。私鉄が競合していた名残でこのような結果をもたらしたが、
その競合目的地であるREADINGへは鉄道が今は走っていない。今は昔の境地である。しかし、エコロジーという新しい観点が
この線を再び表舞台に戻そうという動きある。この計画が早く実現することを祈りこの章を終わりとする。
- G 補足
- 補足ですが、やはりReadingに行くには車か飛行機となります。飛行機は日に6本程度。
道路は常に混雑しております。でこのCYNWYDの線を利用して橋を渡らず、川の南岸にあるConrail
(貨物鉄道)を利用して、再度Readingに向かう鉄道を作ろうという動きがあります。アメリカの
鉄道事情は貨物鉄道の利用と廃止線のリストアーで再度鉄道を建設見直しが各地で考えられています。
まず、車台数の飽和状態による都市部慢性渋滞を解消するためです。とにかく、ラッシュ時の都市部の
道路は最悪です。特に東部の都市部は道路がそれほど広くなく、集中するとあっという間に
渋滞を引き起こしています。それから派生して環境対策という観点で鉄道の方がまだましであること。
ディーゼル機関にしても車の数と比べれば、大したことでないし、電車であればさらによいと
考えられています。この復活計画のHPは次の所にあります。(→http://www.svmetro.com/ Schuylkill Valley Metroという組織です)
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続きがあります。いきますか?
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