☆ SEPTA R8線乗車日記
2001年5月30日3時頃、時間があったのでR8線北側のFox Chaseまで
行ってみました。この線も歴史ある線であり、Fox Chase以北はどうなっているか
調査に行ってみました。(毎度大げさですが)
- @ 概 要
- SEPTAのR8線は北のFox ChaseからCenter Cityを
通って、Philadelphiaの高級住宅街Chestnut Hill Westまで約38qの線路を持ちます(クリックすると概略図が出ます)。
この線はNorth Philadelphia付近で自分の通ってきた線路を2回もまたぐ格好になっています。
これは歴史的背景が入り乱れているために生じた結果です。Chestnut Hill West線の方は
Pennsylvania鉄道が造った線路ですぐ近くにはReading鉄道が造ったChestnut Hill East線が
走っております。お互い競合会社でPhiladelphia中心にお互いしのぎを削っていたようです。
一方、Fox ChaseはそのReading鉄道が建設したNewtown支線の一部です。従って、同じようなところを
通っているのにもかかわらず接続駅が無いわけです。
- A では出発
- 昼の15時13分発列車番号842をMarket East STATIONから乗車。この列車はChestnut Hill West始発の
列車です。電車2両。だいたいの駅で客がどっと入れ替わります。Wayne Junction駅まではR2線と
同じですので、ここは適当に。ちなみにTemple University駅は最近出来た駅で、昔少し南に
Sping Garden St.駅がありましたが、今は跡形もありません。
- B Newtown信号所から分かれて
- Wanye Junctionをでて、Logan廃駅をすぎるとすぐにNewtown信号所です。昔は詰め所に
きちんと人がいて、操作していましたが、今はその詰め所が朽ち果てるのを待つような状態です。
アメリカの信号所などの詰め所は19世紀に造られた歴史的に深いものがありますが、
放火や自然崩壊などで壊されることが多いようです。この信号所でR2/R3/R5線の本線と
分かれます。すると程なく単線になります。市内ですでにローカル線の雰囲気?
- C 単線と思いきや?
- よく見ると進行方向右側に線路がありますが、架線がありません。これは貨物線です。
このように時々、SEPTAと貨物線が同居することがたまにあります。アメリカの貨物列車は
つい最近までNorfolk Southern、Conrail、CSXの3大勢力でしたが、トラックと飛行機のロジスティックスに
対抗するため、Conrailへ廃統合されました。アメリカ国内の貨物線は全てConrailが管理しています。
このR8線と同居している貨物線はTrenton線といい、R3線のNeshaminy Fallsで合流する線です。
貨物線はそのままNewark近くのJersey Cityまで続いています。実はこれはかつてのBaltimore & Ohio
鉄道がWashington D.C.からNew Yorkまで運行していた線であり、歴史はすでに120年以上です。
数マイルR8線と平行します。
- D 終点Fox Chaseに向かって
- 単線をごとごととゆっくり走っていくと、終点Fox Chaseに到着です。ここまでは
乗客も結構乗っており、50人くらい降りました。駅前は約500台の車が停められる駐車場が
あります。線路はさらに北に続いていますが、踏切の手前に車止めです。ちょっとむなしさが。
下の写真で紹介しましょう。
←写真1 Fox Chase駅
とにかく車が邪魔でまともな駅舎がとれない。この駅舎は4,5年前に出来たもので、
Reading鉄道が造った駅舎見事につぶしたようです。R8線の時刻表にその写真が載っています。
この後ろと右手には大きい駐車場を設けております。とにかく、このようなシステムは
当たり前のように作っています。しかし、昔は狐でも追っていたのかな?駅名から推測。
←写真2 車止め
線路はさらに北に続いているのに、二つとも車止めです。踏切は遮断機も残っているのに、
もうすでに18年ほど鳴らしていないようです。これよりSouthamptonという街を経由して、
Newtown所まで行っていました。3ヶ月ほど前にそのSouthamptonという街に行ったときに
SEPTAマークを見てこの廃線の所在がわかりました。線路はほとんど撤去されており、駅跡には
トレーラーを利用したレストラン等がありました。駅のホームのコンクリートは残っているところも
ありました。SEPTAとしては土地の権利はまだ持っているようです。
←写真3 Newtownまで続く(?)鉄路
道路を渡って廃線跡を歩けるところまで行きました。いや、草が覆い茂っており、その先は丘を切り
開いて進んでいるようです。架線もそのままです。復活させる気があるのか?文献等から判明したのですが、
Reading鉄道が倒産(ちょっと信じられないが)して、SEPTAが完全に請け負ったときには
この線は運行されていましたが、平日5本程度でしかもディーゼルか1両による
運行でした。そのディーゼルカーと同じ形式のものはNew Jersey州最南端Cape Mayに走っております。
地域住民は復活させたいようですが、もとから客数が少ない区間ですから、SEPTAの方は
やる気がないようです。
←写真4 車椅子用のホームです
このように木で組み立てて車椅子の人が列車に乗れるようにしているところが色々な駅で見られます。
この駅は木で作っていますが、鉄筋コンクリートで作っているところもあります。
←写真5 おまけです
サービスカットです。毎度おなじみのです。とにかくどの駅も折り返しの列車が出るのに30〜60分ほどあるので
このように撮影が出来るわけです。列車の写真を撮っているのは私くらいです。アメリカの
鉄ちゃんを見たのは1,2度くらいです。
- E では帰りましょう
- 帰りの列車は折り返しChestnut Hill West行きです。約1時間ほどでいけます。
Center Cityからそれほど離れていないので、すぐに帰れました。さすがこの時間の都市部へ行く人は
少なく、5人ほどでした。しかし、Center Cityにつくと、50人以上のお客がどっと
乗ってきた。帰ったのは5時前でしたから。
- F 最後に
- 廃線がレールも片づけられずに草に覆い茂られる状態ほど、むなしさを感じることはありません。
かつての鉄道王国を誇っていたReadingがライバルのPennsyvania鉄道に対抗すべく、
Philadelphiaから100〜150q圏内の主な街に全て鉄道を敷いてしまった。その一環でNewtown線が
建築されたが、結局お客もそれほども無く、また自ら倒産ということを招いてしまった会社であります。
とにかく、あの街この街に引いてしまったことが大きな原因だと思います。無計画にもほどがあるくらいに。
その犠牲者がこのR8線のFox Chase〜Newtownの線区だと思う。おそらくこの線の復活はないだろう。
よっぽど車社会が行き詰まったときには出てくるかもしれないが。これより以北の人は収入もあり、
車2台なんて当たり前のような家庭ばかりである。また、細かいネットワークを作ったため、
R3及びR7線に近すぎるため、そっちへ流れてしまったかもしれない。アメリカも同じですね。
- G おまけ
- この線がNewtownまであった頃、どうしても今のR3線と交差します。でその交差について、
調査しようとしましたが、その部分に限って、線路が森に戻っておりR3線の最寄り駅からでも
道が無く、冬前にもう一度チャレンジする予定です。状況をいうと、R3線のBethayres駅から
西へハーフマイルほど行ったところです。このあたりの郊外は森が多く、少し怖いところでもあります。
R8線はここで見事に十字にクロスしていたようで、クロッシングレールは撤去されておりますが、
前後の廃線は見事に森の中で残っております。森を歩いていると、森の放火魔と間違われますので。
とにかく、森林火災が多いアメリカなので非常にうるさいのです。Reading鉄道も接続駅を造らずに
強引にしたものです。
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